34 イースター(復活祭)

これがイースターエッグ

イースター(キリストの復活祭)をご存じでしょうか。いろんな宗教行事を取り入れるのが得意な日本でも馴染みがないのは、その歴史があまりにも宗教的で悲しいからでしょうか。キリストが十字架に貼り付けになった最も悲しい日が、グッド・フライデー。その3日後の日曜日に蘇ったことからイースター・サンデーと呼ばれています。キリスト教では、クリスマス同様にとても大切な行事で、毎年3月21日以降の満月に来る日曜日(今年は3月27日)がイースター・サンデー、その前の金曜日(今年は3月25日)がグッド・フライデーで学校はお休みになります。

グッド・フライデーの日は、クロスパン(十字架パン)と呼ばれる砂糖をまぶした十字架のパンを食べるのが習わし。イースター・サンデーの日は、午前中に教会に行って、午後は家族や親戚と一緒にイースター・ディナーを食べるのが習慣のようです。ディナーでは、神に捧げられるとされる子羊の料理や、幸運のシンボルと言われる豚のハムを食べるのだとか。3年ほど前に、友達からこのディナーに招待されたことがありましたが、メイン料理と行事に対する思いに違いこそあるものの、クリスマスやハロウィンパーティーと同じくみんなでワイワイ盛り上がるというのが、やっぱり基本。日本のお盆やお正月と同じですね。

さて、イースター間近になると、ウサギのぬいぐるみや卵の形をしたチョコレートなどが店頭に並びます。生命の回復と万物復活の象徴(ウサギは多産動物の代表)ということで、子供たちは学校でウサギのお面を作ったり、ゆで卵に着色料をつけて食べたりもします。

イースターエッグハントの子どもたち

この行事の中でも子供が一番楽しみにしているのが、「エッグ・ハント(卵狩り)」。大人が卵の形をしたプラスティックの容器にお菓子を入れていろんな所に隠し、それを子供が探して楽しむというゲームで、学校や市のいたるところで行われます。我が家は今年、日本人が運営する教会でこのエッグ・ハントを楽しみました。教会の庭にあらかじめプラスティックの卵が隠されていて、息子2人は大はしゃぎで10個ほど見つけました。そしてその場で容器を開け、中に入っていた物を食べ始めた息子ですが、これが親にとっては要注意。アメリカならではの、甘〜いキャラメルチョコやど派手色のキャンディばかりなので、虫歯と肥満が気になるところです。

何はともあれ、楽しみながら行事を学べるのはいいことですけどね・・・。その後も卵型の容器を取っておいて、事あるごとにエッグハントを楽しんでいる息子たち。ハロウィンで単にお菓子をおねだりするよりも、こっちの方が楽しいようです。

2005年5月