20. アメリカでの育児(1)

ママになって4ヶ月がたちました。ただでさえわからないことずくめの育児なのに、これが異国でとなるとそれはもう大混乱の嵐。ドクターの言ってることと、母や日本の育児書、一体どれを信じればいいんだか…なんてことはしょっちゅう。日本では当たり前のものがアメリカにはなくて急きょ実家から送ってもらったり、逆に日本にはない便利グッズに助けられたりということもあります。生後2週間でショッピングに連れて行くタフなアメリカ人ママにも、これまたびっくり。同じ育児といってもお国柄ってあるんですね。そんなわけで今回の報告は、4ヶ月間に感じた育児のあれやこれや。2回にわたってお届けします。

育児の違い

育児の困った!は、もう数えたらきりがない。授乳、オムツ替え、沐浴、ねんね、だっこ…。妊娠中から練習できるはずもなく、でも生まれたらすぐにやらなきゃいけないから大変なことこの上ない。しかも頼みの綱の病院はたった2日で退院。授乳のし方とオムツ替えを教えてもらうので手一杯で、退院したはいいけどこの先私どうすればいいの? なんて途方にくれてしまいます。そこでドクターに電話で相談することになるのですが、母のアドバイスや日本の育児書も一緒に参考にすると、それぞれ意見も違って余計に混乱してしまうのです。

まず沐浴。アメリカではへその緒が取れるまでの7日〜10日はお風呂に入れないようにと指導しています。で、へその緒が取れても夏は2日に1回、冬は週に1回入れるだけでいいんだそう。ところが、お風呂好きの日本人を象徴するかのように、日本では生まれてからすぐに毎日お風呂に入れますよね。私は「楽」という理由だけでアメリカ式にしていますが、手伝いに来てくれた母は、生まれたてで皮膚がボロボロ剥けかかっているのにそのままなのが我慢できず、とうとう5日目にお風呂に入れてしまいました。ちなみに、母体のおしりの傷口の回復には座浴が一番だと、1日2回15分ずつお湯につかるようにと勧めたのはアメリカのドクター。日本では6週間しないと許可が下りないそうです。

ミルクの量にも違いがあります。私は日本式にしていますが、検診にいくたびにミルクの量が多過ぎ、体重が増え過ぎと怒られてしまいます。日本の体重目安表で見るといつも「痩せ気味」なので、逆にもっと飲ませた方がいいのではと思うのですが、ドクターのアドバイスはいつもこれ。最近わかった意外な話ですが、アメリカ人の赤ちゃんは、生まれた時は大きめでもその後の成長は緩やかなんだそう。日本では3ヶ月で2倍が体重の目安ですが、アメリカでは4ヶ月で2倍。どおりで、小柄なわが子が「Big baby!」と言われるわけです。

ところで、アメリカ人の子供の多くが早くから自立しているのは、小さい頃からの厳しいしつけのお陰と言われていますが、実際その通りだと思います。日米の住宅事情の違いもあるでしょうが、アメリカでは生まれるとすぐに専用のベビールームがあてがわれ、夜も親と離れて一人で寝るのが一般的。多少のぐずりはほうっておかれるので、そのうち夜泣きしなくなるとか。外出先でも、あんまり泣いてる赤ちゃんを目にしないなと思っていたら、これもしつけのひとつ。「泣いたら帰る」を繰り返しているうちに、赤ちゃんは泣いたら楽しいことができなくなると気付いて泣かなくなるそう。そんな話を聞くと、ほったらかしの私でさえ過保護かもしれないと反省してしまうのですが、そこがアメリカならではの育児。代わりに「I love you」の連発とキスの嵐で愛情を注いでいるのです。

さてさて、日米のいいところ(楽なところ?)を取り入れて育てられているわが子は、将来どんな大人になるんでしょうか。後で文句を言われることだけはないように育てているつもりですが、こればっかりはすべて満点というわけにはいきません。何事もほどほどに。そう思って育てるのが一番のような気がします。

2001年11月