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シャルロッテ(ロティ)・ハーシェル |
ヴィクにとっては家族同然であり、母のようでもある一番大切な親友。つきあいは20年以上になる。ナチ占領下のウィーンで育ち、両親が苦労の末、1938年に彼女と彼女の兄を船に乗せてイギリスの親戚のもとに送り出した。後にシカゴに渡った兄と叔父を頼ってロティ自身もシカゴへ。兄は今、高級婦人服のチェーン店を経営、その娘でロティの姪にあたるペネロープはファッション関係の仕事をしている。
職業は医師で、現在はデイメン・アヴェニューに面した建物で診療所を開いている。英国外科医師会の特別会員で、マックス・ラーヴェンタールが理事長を務めるベス・イスラエル病院で周産期医の仕事も引き受けている。
小柄で、黒い目に濃い眉。年齢は60代前半と思われるが、生き生きとした知的な顔と均整のとれた活力あふれる体からは、まったく判断できない。激しい気性で車の運転はすさまじい。道路に対して正当な権利を持つのは自分一人だと思いこんでいて、自分を、他の無謀運転マニアたちの絶えざる犠牲者だと思っている。猛スピードのUターンは当たり前で、衝突しても気にしない。今まで事故にあってないのが不思議なくらい。8年間のうち、3台も新車を購入している。でも、読む側にとってロティの運転シーンは楽しみのひとつ。
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マリ・ライアスン |
ヘラルド・スターの犯罪担当記者。スウェーデン人。署名入りの記事を書いていて、その記事の多くは優れたものである。ヴィクのおかげで、何度特ダネをものにしたか知れない。縮れて赤みがかった顎ひげにおおわれた顔、エリオット・グールドを赤毛にしたような肩幅46インチの大男。ホルステン・ビールがお気に入りで、ゴールデン・グローではサルが彼だけのためにわざわざ置いている。「レイクサイド・ストーリー」の頃まで、ヴィクとマリは数年間恋人として付き合っていたが、どちらも金融犯罪を追っかけて競争するために個人的な生活が壊れてしまった。軽口を叩き合う二人からはそんな苦悩は感じられないのだけれど、愛し合った当時の関係が仕事上の関係に苦い影を落としているため、いつかはとことん話し合ったほうがいいかもしれない、とヴィクは言っている。
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サル・バーテル |
ヴィクのお気に入りのバー、〈ゴールデングロー〉の堂々たる黒人のバーテンダー、経営者でもある。やり手のビジネスウーマンで、ゴールデン・グローは投資のひとつにすぎない。髪はアフロ、5フィート11インチの長身に見事な胸の谷間を持つ。時たま店で起こる乱闘など、たったひと言とひと睨みで中止させる。彼女に楯突こうとする客は一人もいない。「バースディ・ブルー」のラストでは、若い恋人を連れてヴィクの誕生パーティーに出席している。妹がいて名前はエヴァンジェリン。エステティック・サロンに勤めている。
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マックス・ラーヴェンタール |
ベス・イスラエル病院の理事長。年齢はおそらく60代前半、白髪を波うたせた小柄ながっしりした紳士で、長年やもめ暮らしをしている。ロティと戦後のロンドンで出会い、彼女の純粋なところに惹かれ、惚れこんでいる。彼もオーストリアからの亡命者。同士であることが余計に二人を強く結び付けているのだろう。今までに数回、ロティにプロポーズしているが、「私は結婚向きの人間ではないから」という理由で断りつづけられている。それでも、二人は毎年オペラと交響楽のシーズンチケットを一緒に買い求めているし、一緒にイギリス旅行に出かけたのも一度や二度ではない。ロティの愛人でいるのは、ベンガル虎と友達になろうとするようなものだとヴィクにからかわれたりもするけど、本当にお似合いの二人。ワインにとっても詳しい。
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キャロル・アルバラード |
ロティの診療所の看護婦。「レデイ・ハート・ブレイク」で医療ミスのため亡くなったコンスエロは妹。ポールという、見た目はゴツイが本当は頭が良く思いやりにあふれた弟もいる。「ガーディアン・エンジェル」で、病気の従兄弟の看病をするためにと、ロティの診療所を辞めたが、実際のところは殺人的な忙しさで「燃え尽きてしまった」らしい。その後は時々ピンチヒッターとして、他の病院の手伝いに行ったりしている。
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バーバラ・フラナリー |
ヴィクがよく行く店、〈ベルモント・ダイナー〉のウェイトレス。いつもヴィクのテーブルを受け持ってくれている。気さくな人柄で、常連客の好みを知りぬいている。「ガーディアン・エンジェル」では、ヴィクを追いかけて店までやってきた賊たちに、他のウェイトレスと共に、見事になんと1時間も足止めを食らわせた。
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C.L.モレル |
ヴィクの恋人、「ウィンディ・ストリート」の時点で、付き合って3年弱。年令は「ハード・タイム」の時点で50歳くらい。ほっそりした体型で、身長はヴィクと同じくらい。そのため彼の服をヴィクが着るとぴったりだが、ジーンズだけはウエストがあわない。(「ウィンディ・ストリート」で、入院して36時間絶食した時だけはボタンがはまった。)眼は黒色、目尻に笑いじわ、髪はクセ毛で明るい色、ところどころ白い筋が混じっている。車はホンダ、「ハード・タイム」の時点では新車。カブスの大ファン。
ハンガリーから移民としてキューバに渡り、子供時代を過ごす。その後、両親とともにシカゴに移住。ノースウェスタン大学でジャーナリズムを専攻。C.L.というイニシャルだけはわかっているが、公私共に名前を明かすことはなく、名乗るときは姓のみ。
彼の両親は、アメリカを約束の地と崇めていたため、すんなり社会に溶け込めるよう期待をこめて命名したが、かえって仇となり、終始いじめられる結果に。名前を変えるのは両親を傷つけることになる、と以来苗字だけで通している。主に政治犯や人権問題をテーマに、不定期ではあるが10年以上に渡り執筆、「ニューヨーカー」のような雑誌に文章が掲載されたこともあるが、多くは「アメリカズ・ウォッチ」、「グレーテ・バーマン・インスティテュート」といった組織のために書いている。南アフリカ共和国がモザンビークでくりひろげたテロ活動に関する著作で、ピューリツァー賞を獲得。
住まいは、高架鉄道の駅から6ブロックほど離れたデイヴィスというところ。自宅にはピアノ、高級エスプレッソ・マシンなどがあり、いつもきれいに片付いている。世界を飛び回るジャーナリスト仲間や、難民、芸術家などのために、B&B的に使えるよう、ほとんどいつも自宅を開放しており、これが、ヴィクが彼と一緒に住むことをためらっている理由のひとつとなっている。
「ビターメモリー」で、「ヒューメイン・メディスン」という組織の依頼を受け、タリバンと直接会見するためアフガニスタンへ向けて出発。次の「ブラック・リスト」のラストで、アフガニスタンの田舎のほうで被弾し、地元の女性たちに助けられる。銃弾のひとつが右臀部に命中して坐骨神経が傷つき、歩くのが不自由になるが、リハビリを頑張り、「ウィンディ・ストリート」のラスト近くの頃には、短時間であれば杖なしでも歩けるようになっている。
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