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Everybody Else Is Doing It, So Why Can't We?

わたしの大好きな本とCD 12

THE CRANBERRIES「EVERYBODY ELSE IS DOING IT, SO WHY CAN'T WE ?」

谷澤美恵

 自分の中ではベスト3に入るくらい、そのくらい好きなアルバムだ。今でもそういう傾向があるんだけど、当時はもっともっと音楽の好みが偏ってた私にとって、クランベリーズはそれまでちょっと聴いたことのないような音のバンドだった。このアルバムを聴いたのがきっかけで、音そのものの美しさや人の声の魅力により敏感になった、かもしれない。
 クランベリーズはアイルランド出身のバンドで、これは彼らのデビューアルバム。1993年に発表され、イギリスのアルバムチャートで1位 を獲得している。メロディの美しさといい全体の音のバランスといい、一曲一曲のクオリティがとても高いアルバムだと思う。聴くたびに幸せを感じる。
 クランベリーズの魅力、それはなんと言ってもヴォーカルのドロレス・オリオーダンの声だろう。「天使の声」とも言われる彼女の声は柔らかで女性らしいけれど、どこか冷たい金属のような緊張感があり、独特の節回しと微妙な震えは鳥のさえずりを思わせる。時にはささやくように、そして時には絞り出すように歌う。そして、バンドサウンドはピンと張り詰めた冷たい冬の空気のように澄み切った美しさに満ち、魅力的なドロレスの声を完璧に生かしている。
 2曲目の「Dreams」は映画「ユー・ガット・メール」のメイン・テーマ曲に使われた曲。軽快なイントロのあと「Oh my life is changing everyday 〜」という歌い出しで始まるおなじみの曲だ。ウォン・カーウァイ監督の「恋する惑星」で、フェイ・ウォンがカヴァーして歌っていることでも知られている。
 カソリック教徒の家の中で育ったドロレスは、幼少の頃から教会音楽に慣れ親しみ、聖歌隊でも歌っていたそうだ。教会音楽、というとエンヤを思い出す人も多いも思うけど、エンヤが好きな人ならきっとこのアルバムを気に入ると思う。1人でも多くの人にこの傑作を聴いてほしい。

2000年3月

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