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the brilliant green

わたしの大好きな本とCD 5

The brilliant green「The brilliant green」

谷澤美恵

 京都出身の3人組。シングル「冷たい花」のイントロでやられてしまった。きゅっと胸を締め付ける、哀しいけどどこか懐かしいようなメロディに川瀬智子の印象的な声。妙にけだるくて可愛い、か細いともいえる声だけれど耳に残る…。あ、また聴きたいなーと思わせる魅力があります。

 全10曲中、4曲が日本語詞であとの6曲が英語詞。英語詞には作詞の川瀬智子本人による訳詞が添えられているので、微妙なニュアンスまでよく分かる。日本人バンドなのに、なぜ英語で歌うんだろう、と思う人がいるかもしれないけど、この人たちは、英語がリズムにのった時のカッコ良さをよく知っているんだと思う。
 日本のポップスやロックによくある、日本語の中に英語がちょこちょこ入ったヘンな歌詞…。ブリグリの曲の中にもそういうのはあるけど、不思議と違和感は感じない。等身大の自分の言葉で歌っているという感じ。

 一曲目I'm in heaven はちょっぴりクレイジーで、スコーンと青空に抜けるような躍動感あふれる曲。聴いているとウキウキしてくる。全体的にポップな曲が多く、ドライブしながら聴くのもいいし、キッチンで料理しながら聴いてもきっと楽しい。
 明るくてキュートで、健康的な若さにあふれていて…でも、かすかだけどどこか歪んだ、ねじれた部分も持ってる。これからも様々な面を見せてくれそうで、注目していたいバンドです。

1999年5月

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