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カリフォルニアだより

第2話 〜アメリカのお歳暮〜

杉山洋子

 Thanks Givingのお休みが終わると、まってましたとばかりにクリスマス商戦が始まります。それと同時にさりげなくやってくる、お歳暮の季節。日本でもデパートではお歳暮コーナーが開設されているのでしょうね。
 アメリカでは、日本のような意味合いのお歳暮はないみたいです。そのかわりというわけではないですが、クリスマスにちなんで、日ごろお世話になっている人に“ちょっとプレゼント”を送るという風習があります。アパートの管理人さん、持ち家の人なら郵便配達屋さん、電気もろもろのメンテナンスの人、車のメカニック(車の点検や修理をしてくれる人)など。
 あげるものは似ているかな。かごにフルーツをつめたり、コーヒーの詰め合わせ(スターバックスとかで売っている)をあげたり、最近ではスーパーのギフト券がお気楽、という人も多いそうです。なにかというとカードを送るアメリカでは、スーパーに必ずといっていいほど「カードコーナー」があるのですが、そのコーナーに今は“Money Holder”が並んでいるんですよ。それにギフト券を挟むんですって。

 でもこちらでは“お歳暮コーナー”なんてちゃんと用意したりしていません。1個1個の贈り物にそれほどお金をかけないからか、スーパーの一角でかごがどっちゃり売られていて、それを買って各々詰め物をして送るみたい。でも、その方が心がこもった感じがしてよいですけどね。“環境にやさしい”私のダンナは、「送られた人はかごはどうするのかなあ、捨てるんだったらもったいないよね」といってましたけど。
 私はこの風習はアメリカ生活のハウツー本で知りました。でも、いったいいつ頃あげたらいいんだ、いくら位が適当かしらん…と、悩むことがたくさん! おまけに私たち夫婦の友人はほとんど留学生(つまり私たちと同様、アメリカ生活は素人)だし、いつもお世話になっている管理人のおばちゃんに聞くわけにもいかないし…こんな時に頼りになるのが英語学校の先生。現在私はESL(English as Second Language)に通っているのですが、そこの先生はもちろんアメリカ生活の達人です(あたりまえだ)。
 先生によると、クリスマスの1週間位前だそう。気になるお値段は、10ドル〜25ドルくらい、お世話度によるそうです。でもこういった“風習”は、日本でも地方によって様々であるように、アメリカでも地域によって違うようです。
 チップの率も違うし(これは税率の違いからくるかもしれないのですが)、管理人さんへのプレゼントもこのあたりではあげたりあげなかったり、人によるそう。私のESLの先生は東部(シカゴ!!!!)出身で NYでも暮らしていた人なのですが、彼女によると「NYではあげなきゃにらまれた」とのことでした。もちろん私達はあげるつもりです。たどたどしい英語の日本人につきあってくれたいろんな人に、せめてもの感謝の気持ちを表せる絶好の機会ですから…。

2000年12月

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