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Chissarossa の I LOVE CINEMA 7

〜誇り高き海賊たち「パイレーツ・オブ・カリビアン」〜

 ああ〜〜っ、まったくもう参っちゃうわね!!なーんて素敵なアブナイ男(おのこ)なんざんしょ、ジョニ-・ディップったら!真剣に涎出そう〜〜〜う〜〜〜。オーランド・ブルーム(「指輪物語」のエルフ、レゴラス役で一気にスターダムにのし上がってる)のファンのはずでしたが、この映画見たからには、ちょいと乗り換えることといたしましょか・・・。確か、主人公はオーランド・ブルーム演じるところのウィル・ターナー君じゃありませんでしたか?しかし、これはどう観ても、主役はジョニ-・ディップ演じるところの、キャプテン・ジャック・スパロウのような気がいたしますぞ。マ、どっちも主人公か・・・。敵役はまたこれどうにもたまりません、絶妙すぎるジェフリー・ラッシュ(「シャイン」主役ピアニストのヘルフゴット)演じるところのバルボッサ・・・・く〜〜〜〜っ、嫌味ったらしいのがいいの〜バタバタ喜んじゃう〜〜〜!ヒロインのエリザベスは、「スターウォーズ・エピソード2」で、アミダラ女王(ナタリー・ポートマン)の侍女役が印象的だった、キーラ・ナイトレイ、それから、そのエリザベスの父親役ににジョナサン・プライスなんて豪華豪華。
 さて、物語は・・・12歳のエリザベスは総督の父と共に、赴任地のカリブ海ポートロイヤルに向かう途中、海賊に襲われて漂流しているウィルを見つけて助けた。彼の胸にはアステカの金貨があったが、エリザベスはウィルが海賊と間違われては困ると思い、そっとそれを隠してしまった。8年の月日が経ち、エリザベスは素敵な貴婦人に、ウィルは鍛冶職人として成長した。そんなある日、新しい提督の就任式でコルセットがきつくて気を失い、海に転落したエリザベスを助けたのは元(バルバボッサに奪われた)ブラックパールの船長、海賊のジャック・スパロウだった。結局、エリザベスを助けたにもかかわらず、海賊とばれてしまったジャックはウィルに捕まり牢に入れられてしまう。ところがその夜、幽霊船と化したブラック・パール号に町は襲われ、エリザベスは連れ去られる。彼女を助けるためにウィルが取った行動は、ジャックを牢屋から助け出し、ブラックパール号を追うというものだった。エリザベスは無事に救い出せるか?ジャックは果たして本当に信頼できるのか?何度も起きるどんでん返し、果たして、アステカの金貨の呪は解け、ウィルはエリザベスを助け出し連れ帰ることができるのか?ジャックはブラックパール号を取り戻しすことができるのか?ああ、ハラハラドキドキ160分があっという間に進んでいく・・・。
 この映画もディズニー社作品。ディズニーはほんとによく考えてる。何が素晴らしいって、これだけの規模で作ってもラブシーンはほとんど全面的に無し。これってすごい!ラブシーンに頼らず面白くするなんて、すごいじゃありませんか。戦闘シーンも、昨今の仕掛の派手さに頼ってどんどん残虐化してるとか、コンピュータ化され、CGは凄いけど情緒もへったくれもない不健康そうなものとは全然違います。戦闘にもルールあり、それなりに人間らしさがあり、機械に頼ることもない己の精進ひとつなので見せてくれます。だけど、月の光にあたる時だけ、呪にかけられた海賊達の正体が浮かび上がる(おどろおどろしい骸骨姿)仕掛なんか超一級品でさすが。基本的な筋書きは古典的だけど、それがなんだろう?総てはシェークスピアに代表される古典で人間のロマンは語り尽くされ、故に、総ては古典に回帰していくもの、それが期待を裏切らない安定感となってます。うん、どんな生き方でも、物語るということは、誇り高い生き様ということに腰を据えてる結果なんですね。画面のテンポもリズムよく、そのサントラはとても高揚感あふれ、元気な気分になること間違いなし、「自由がなにより大事、彼こそ海賊だ、イェイ!」ああ、これって、「ジョン・ウェインの西部劇次世代版現る」なんだ!

2003年9月

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