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甘くないぞっ! 在宅ワーク

青木真理

 最近新聞や雑誌の広告でも取り上げられることが多くなった在宅ワーク。広告には「出勤せず、自宅で高収入」 「空いてる時間を有効に」などと、耳に心地よい言葉が並んでいます。友人にも「パソコンで文字を入力する在宅の仕事を始めた」と言うと、「かっこいいね」「子供の側でできるからいいよね」とオシャレな仕事のように思われます。だけどこの不況の世の中、そんなに甘いもんじゃありません(^o^;)。

 夏に在宅ワークを始めた直後は友人に仕事を回してもらっていたので、仕事の全くない月もありました。「せっかく始めたのに、仕事がない」と焦り始めた秋に、その友人の紹介で、あるSOHO(SMOLL OFFICE,HOME OFFICE)グループに入れてもらい、毎月何件かの仕事が入るようになりました。とはいっても孫請けの私の「ベタ入力(FAXなどで入稿した原稿を余計な文書装飾はせずにひたすら文字を入力していくこと)」の相場は一文字0.25〜0.3円の世界です。もちろん校正も自分でです。出来高払いがほとんどなので、間違いが多ければ減給となります。原稿も手書きの癖のあるものから、ワープロ打ちだけど文字が小さくてFAXでは読みにくいものから、様々です。

 在宅ワーカーと言えど、仕事を請け負う以上はプロと見なされます。子供が熱を出そうが、用事があろうが、納期厳守!。実は私はそれで一度失敗してしまいました。納期は守れたのですが、内容がむちゃくちゃ…。 一応グループでは「きちんと仕事ができる人」という評価をいただいていたのですが、一度そういうことがあるとなかなか信用を取り戻すのは難しいのです。また、先月の仕事などは一週間の間に集中し、子供の風邪と重なって大変でした。昼間の空いた時間や夜に仕事をし、明け方納品すると、午後になって次の仕事が入るといった状態でした。その一週間の間、まともに寝たのは日曜日の晩だけ。入力した文字は5万文字にも及んでいました。当然、2歳の末っ子の相手も家事も後回し…(^o^;)。ひたすらパソコンの画面と、出力校正の紙とにらめっこでした。

 大変だけど、仕事が終わったあとの爽快感はひとしおです。先日は仕事料をためてプリンタを買いました。今までのプリンタは印刷が遅かったのですが、今回のは早いので出力校正の時に助かっています。ただ、CANONやEPSONといったメジャーなメーカーの品ではないので、インクカセットを近所に扱っている所がありません。そんな時に見つけたんです、オフィス用品を宅配してくれる通信販売会社を。値段もそんなに高くないので、重宝しています。これでインクカセットのために日本橋まで行く必要がなくなりました。

 今はベタ入力という在宅ワーカーでも底辺の仕事をしています。でも、少しずつ自分のスキル(能力)を上げて、もっと割のいい仕事が出来るように頑張りたいですね。今はWordのレイアウトに挑戦しています。レイアウトが出来るようになると、また仕事の幅も広がるんです。ただWordの場合、バージョン指定(Word95とWord97・98の間の互換性がよくないため)がある場合が多いので家にある最新版のWord98ではレイアウトの仕事が少ないのです。そのため、実は主人のパソコンにWord95を乗せられないか密かに画策しているのです。主人は知らないだろうなぁ、自分のパソコンが狙われてること……(笑)。

1999年2月

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