こども診療所だより 復刊第7号 2001年8月10日


ピーチ姫

 我が家の長男・通称わんわん(11歳・5年生)が今年の始業式の日に「新しいクラスに友達がいなかったよ」と学校から帰ってきました。「あらそう、でも一緒でよかったなって思う人いないの?」って聞いたら「○君と×君」って返事が返ってきました。「あぁ1.2年のときいっしょのクラスだったなぁ、じゃあ心配ないか」、なんてちらっと思ったけど「ブランクがあるから、きっとわんわんが思っているほど簡単じゃないんだろうな」と思い直しました。

 4年前わんわんが入学した当初、担任の先生は、立ち歩く、いなくなる、指示が伝わらない、思いどおりにならないと泣く、パニックになるなどの、彼のありとあらゆる行動にヨレヨレでした。そんなわんわんを見て仲良くしようとする子、からかう子、いじめる子、無視または完全にキライという子、親の私から見てもこんな友達は面倒だろうななんて思えたりもして、「お友達」が登場するのはまだまだ先のことだろうなと思っていました。
 その頃、「テレビゲームでしか友達がいない現代っ子」というテレビ番組を見て、この際この方法でもいいかと思い、テレビゲーム機を用意し、使いこなせるように毎日特訓(?)しました。保護者会で誘ったりという(親の)努力が実って、2年も終わる頃やっと一人お友達を家につれてきました。でも、学年が変わり、クラス替えがあったりで、その子もだんだんと遊びに来なくなりました。
 自分で遊ぶ約束や、交渉が出来ないまま4年になりました。その頃から、一人二人と友達(と称した)が週に2.3日ゲームをやりに家に来るようになりほっとしていました。当時、きめこまやかにご指導くださった担任に、だれだれと遊んだ、どこの家に遊びに行ったなどを話し、わんわんの人間関係の幅が広がるのをともに喜んでもらっていると思っていました。
 でも、5年生の新しいクラスには、今まで一度でもわんわんと遊んだと先生に報告した子はいなかったのです。人間関係の広がりこそが彼の成長であり、そこからトラブルそのものもなくなるのだとお話していただいたにもかかわらず、今までフォローしてくれていた友達が一人もいないクラス。わんわんの人間関係の広がりに期待を持ってのことなのか、友達が友達を呼ぶと期待してのことなのか、現在の担任の先生に「毎日なんだかんだぶつかりながら、何とかやっています」と伺うものの、複雑な気持ちです。このところ3歳下の弟(2年生)と家で遊ぶ毎日(実は学校の20分の休み時間も一人で過ごしている様子)。わんわんを遊び相手のキープ君ととらえている子はいるけど、その子ともお互いにうまくいかないようです。
 高学年になると回りの目が厳しくなり,遠巻きに見ている子が多くなりました。このごろは反抗期なのか、ひどく扱いにくい(?)みたい。友達の有無にいちいち悩まなくてもいいとは聞くこともあるけれど…このままでいいのかなぁと,母の悩みは続く…?


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